第50章 ヘンゼルとグレーテルの手法
みわ
「一緒にしないでくれませんか!?
あ、あんな…飼い主を見捨てる馬鹿犬なんかと!!!」
男
「さっきと言ってる事、違うじゃねーか?!」
みわ
「…あなたに私の気持ち分かりますか…?
可愛がっていたのに危険と分かれば恩も忘れて
助けず逃げたシバタの後ろ姿を見送ったこの気持ち……!!!」
男
「じゃあなんだ?
アンタはなんかあった時に助けて貰う為に馬鹿犬を飼ったって事か?
俺ァ…そんな奴が大嫌いなんだよ!!
犬は家族の一員とかニヤニヤ話す奴ってよく居るよな?
つかよく居るじゃん?
でもさ…
そいつらのうちの何人か庭とか玄関先で飼ってたりするじゃん?
冬とか寒くて可哀想だと思わないのか?って聞いてみたんだよ…
そしたらあいつらなんて言ったと思う?
まーたニヤニヤしながらよ、
うちの犬【番犬】なのぉ〜だから外飼いなのぉ〜
って言うんだよ!!
家族の一員とか言いながら一番危ない事させてんだよ!!
年中無休でな!!!
お前に犬の気持ちが分かるか!?」
みわ
「……」
なんだか男が言ってる事は、
なに1つ間違ってないから言い返せない。