第48章 インフルエンザ
山崎
「……」
横になっているとやけに聴覚が敏感になる。
"ピーンポーン"
(誰かきた…)
みわ
「はーい」
(みわちゃんの声だ…
なんか朝以来なのに新鮮に感じるのはなんでだろ?)
"ガラガラ…"
男
「宅配便です!判子お願いします!!」
(宅配便か…)
みわ
「ありがとうございます!判子ですねちょっと待ってて下さい」
男
「急がなくて良いですよ〜。ごゆっくり〜」
みわ
「すみません…」
男
「いえいえ、ちょっとした休憩になるんで有難いですよ〜あはは。」
(あれ?この間…こいつ来たよね!?同じ奴だよね!!
なんだよ俺の時と態度違うじゃん!!
"判子ないならサインで良いんで"とかイライラしながら言ってきやがたったのに…休憩になるんで?
イライラする!!イライラする!!!)
"シャカシャカシャカシャカ"
(この音は…)
シバタ
「ワンッ!!ワンッ!!ワンッ!」
(おっ!シバタ!!もっと吠えろ!そいつは怪しい奴だ!!)
男
「柴犬か〜、可愛いですね!!俺、犬好きなんですよ!」
みわ
「犬、可愛いですよね〜」
(つかみわちゃん雑談なんかしないでささっと判子押してサヨナラしなよ!)
みわ
「はい、これで大丈夫ですか?」
(よしっ!押した!さあ、帰れ!!)
男
「全然大丈夫です!!!」
(全然大丈夫?…なんか日本語おかしくね?)
みわ
「寒いのにご苦労様です。」
男
「ありがとうございます!じゃあ…….」
"ガラガラ…"
(やっと…….帰った。)