第5章 休
みわ
「……山崎さん」
山崎さんは、
何か用を思い出したかのように私と手を繋いで甘味屋から飛び出した。
飛び出しても止まらず徐々にスピードを上げていき、
私が限界に近づき転んでしまった。
“ドサッ”
みわ
「ッ……」
転んだ拍子に強く擦りむいてしまった足が痛くて痛くて…
直ぐに立てずにいると、
山崎さんは私にごめん…と一言だけ言うと、
さっきの甘味屋さんの方角へ走っていってしまった。
みわ
「…行ってらっしゃい……」
歯を食いしばって屯所へ引き返す、
なんとなく今の私は山崎さんにとって荷物になっていると
とっさに感じたから。