第31章 アパレル販売員の女
山崎
「監察って具体的にどんな仕事をするか副長から聞いたりしてる?」
桜
「聞いてないですね〜」
山崎
「そっか…じゃあ…
とりあえず口で言っても分からないだろうから、
暫くは俺について仕事見ててよ。」
桜
「あ、は〜い。」
そう言うと桜さんは小さなメモ帳とボールペンを胸ポケットから取り出す
(おっ!偉ッ…な…なんか感動する……この真選組の中で居ないくらい珍しくちゃんとしてる子だよ!!)
山崎
「それじゃあ…とりあえず詰所の中をプラプラしよっか。」
桜
「(o_o)」
山崎
「これはただプラプラするんじゃないんだよ。
監察としては1番大切な仕事だったりするんだ。」
桜
「え?プラプラが?やっぱり真選組のあの噂は本当だったんですねー。
なんか…違うかな…辞めたくなってきたなぁーー。」
(噂?)
山崎
「噂って何?」
桜
「税金泥棒集団だってぇー。」
山崎
「あー、よく聞くやつだね。
そんな事ないから安心してよ…
桜さんも働いてれば分かってくると思うよ。
……で話戻すよ、
監察って言うのは言わば真選組の縁の下の力持ちなんだ…
目立たないけど1番重要だったりするんだよ。」
桜
「へーー。」
山崎
「嫌な事だけど仲間の動向を監視する…
局中法度に違反してないかとかね。
これは局長から始まり…俺達も含め全員を監視する。
時には監察同士なんてのもあるよ。」
桜
「すみませ〜ん!質問でえーす!!
なんて言うか〜、そんなの続けてたら人間不信になりそうです〜
もし精神的な病にかかってしまったら労災は降りるんですか〜?
それから監察同士監視するっていってましたけど今からですか〜?」
(なにこの子!!即戦力じゃん!めっちゃ、即戦力になるじゃん!)
山崎
「そうだね!今からやってみて。
労災は…ちょっと分かんないや。副長に聞いてみて?」
桜
「わかりました〜了解でぇ〜す。」