第13章 三
私は真夜中に目が覚めた。
山崎さんのお見合いの結末が凄く気になって眠れない。
仕方がないから外でもブラブラ散歩しようと
自室を抜け出して廊下を歩いていると、
オレンジ色のアフロ頭をした三番隊隊長の斎藤さんが
トイレへ駆け込むのをみた。
みわ
「斎藤さんだ。斎藤さんも眠れないのかな?」
そんなことを考えながら厠の前を通り過ぎようとした時、
厠前の廊下に、たった今、
入っていった斎藤さんの物かも知れないケータイが落ちていた。
(真選組の隊服の柄のケータイ…特注なのかな?)
拾いあげ、
斎藤さんが出てくるのを待っていると…
厠の電気が切れ、
斎藤さんが出てきた。
斎藤
「!」
みわ
「こ、こんばんは…….あの、女中の佐藤ですが…」
斎藤さんは私の存在にかなり驚いたようで、
身動き1つしてくれない。
女中
「あの…実は私…」
斎藤
「!!…………////」
何故か斎藤さんは焦り始める。
みわ
「…?どうかしましたか?
あ!……す、すみません…私に声かけられて迷惑でしたよね…」
斎藤さんは顔を激しく横に振る
みわ
「それなら良かったです。
斎藤さんこれを….…」
私は手に持っていたケータイを斎藤さんに渡す。
みわ
「厠の前にケータイが落ちていました。。斎藤さんのですか?」