第9章 君と一緒に………
「たくさん…
本当にたくさん傷付けたから…
もう俺なんかいらんって
言われるかもやけど…(笑)
それでも俺はまいの側におって
まいの笑顔を一番近くで見ときたい…
だから頼むわ…
俺をまいの側に行かせて欲しい………」
必死に頭を下げることも謝ることも
どんなに情けなくても
大切な人の側におるためなら
なんだって出来る………
そう思ってた俺に
あおい「いいよ…?
まいさんのところへ行っても………」
「ほんまに……ええの…?」
あおい「うん…ほんと。
だっていつまでたっても
まいさんは章ちゃんの中から
出ていってくれないんだもん……(笑)
それに章ちゃんだって
腹が立つくらいまいさんしか見えてない。
本当に章ちゃんが言ってた通りだよ(笑)
何も手に入れられなかった時より
心がない章ちゃんといるのは
ずっとずっと辛かった……
だからもういらない…
私も私自身を大事にしたいから
だからもう…すがりつくのはやめるね…?」
あおいはそう笑顔で言うと
俺に背中向ける…
今にも泣き出しそうに
小さく震えるあおいの肩に
伸ばしかけた手を
俺はぎゅっと強く握りしめ…
「ありがとう…あおい…
こんなどうしようもない俺を
好きになってくれて…(笑)
ほんまにありがとう…………」
そう言葉をかけ
大切な人のところへ走り出した…
もう絶対に大切な人の手を離さないために
ただ前だけをみて走り続ける…