第7章 君のために出来ること
少し明るくなってきた空の下
二人で家に帰ると…
一人布団で眠ってたはずの渋谷さんが
玄関に座りこんでいて…
すばる「二人でどこ行ってたん…?
また俺だけのけもんにしたやろ………?」
なんて…
少し拗ねた顔をする(笑)
そんな渋谷さんの側に座り
「一人だけ置いていって
すいませんでした…(笑)
でもね…私ちゃんと
安田さんとお別れ出来ましたよ…?
これでも結構…頑張ったんですよ…(笑)」
そう言って笑った私を
渋谷さんは一瞬辛そうに顔を歪めた後
ぎゅっと優しく抱きしめてくれた…
すばる「うん……えらかったな……?
よう頑張ったわ…まいは……
それでこそ俺の大好きなまいや……」
「ありがとうございます…
私も渋谷さん大好きですよ……(笑)」
すばる「うん…それ違うわ(笑)
俺の好きは
まいが女として好きってことやからな(笑)?
勘違いするんじゃないよ(笑)!」
「………はい?
渋谷さん……何言ってるんですか…?」
意味がわからなくて
抱きしめられた腕から慌てて体を離すと
すばる「受け入れ体制は万全やから
いつでも飛び込んできてええよ(笑)?」
なんて満面の笑顔で
私に向かって腕を広げる……
「もう…何なんですか二人とも……(汗)
私…当分恋はいらないですよ……?」
亮「だから待つって言うたやん(笑)?」
すばる「そうやぞ…?
いくらでも待ったるから
早く元気になって
いつもみたいに笑って…?
まいが笑とったら
俺らはそれだけでええんやから…」
「二人とも…絶対変ですよ………(笑)」
二人からの突然の告白に
困った顔をする私の頭を
二人は嬉しそうな顔をして
くしゃくしゃとかき回す……
その優しくて温かい二人の手に触れられると
悲しくて辛くて真っ黒な雲に覆われた心に
太陽の日差しが差し込んだみたいに
なぜだかすごくほっとすることができたんだ…