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華の剣士 王宮篇

第9章 城内警備


「ハヨンさん、今日は初日にもかかわらず、お手柄だったそうですね。」


ハイルに今日の仕事の報告をしに行ったのに、すでに彼はハヨンの仕事の成果を耳に入れていたようだった。


「でも最初なんて無我夢中だったようで、全然記憶に残ってないんですよ。最初の仕事ってそういうものなんですか?」



「うーん、とても緊張していたのかな…。ハヨンさんが緊張しすぎて頭が真っ白になるなんて、想像できないんですがね…。」


ハイルはでもそんなことどうでもいいんです。と言い切って、ハヨンに


「ハヨンさん、私はあなたの直属の上司でありながら、あまり手合わせや助言ができませんでした。でもあなたのことはちゃんと部下として大切に思っていますし、あなたが手柄を立てたことをとても誇らしく思います。これからも頑張ってくださいね。」



と今までで見せた中の最高の笑顔でそう言い終えると、何だか照れますね、と顔を少し背けた。



ハヨンは、彼はいつも笑顔で厳しいことでも何でも言うので、照れている姿が意外に思えた。


(何だか、ハイルさんのかわいい一面を知ってしまったなぁ。)


と思いながらもハヨンにはそんなことを言う勇気もなく。


「はい、ありがとうございます。ハイルさんやヘウォン様に少しでも早く追い付けるように頑張りますね。」


とりあえず今後の抱負を述べると、



「私の役目までは奪わないでくださいよ」



と照れ隠しか少しおどけた様子でそう返事をされた。






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