第18章 慣れた、慣れない苦味
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「あー…もー…まお…好き…」
裸同士で抱きしめ合うと、お互いの体温が伝わってなんだか嬉しくなる。
今日はいつも以上に甘えただな…
「今日は、凄い甘えただね」
「んー…煙草に嫉妬したー…」
「…光太郎って嫉妬深いよね」
「俺が彼氏なのは苦労するぞ?諦めろ!!」
ワハハ、と笑う。
それはお互い様だよ。と思ったが睡魔が襲ってきたので、このまま光太郎の腕の中で眠りに就こう。
言わないで伝わる、なんて都合のいい事は信じないけど、光太郎はなんだか安心した顔をしながら私をのぞき込む。
ただ、好きだよ。とだけ呟いて私は目を閉じた。
fin