第17章 末っ子気質
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「こうたろ…ごめん…」
すげえかわいい顔で泣かれる俺の身にもなって下さい!
なんて思ってる間にもぐずぐず泣かれて、ああ、やっぱり困っちゃうなあ…それが嬉しい、って言ったら語弊があるけど、喧嘩で悩んでる時よりも、いい。
「じゃあ、お姉さんたち、俺が送りますよー?危ないしね」
って早々に黒尾が2人を連れて行った。
行く前に、仲直りしなさいよ、って口パクで言われて、俺ははにかんだ。
「まお、いっつもごめんな…」
「今回は私も言い過ぎた…だから出てっちゃったんでしょ…?」
「ちげえよ!いや、違くないけど…ごめんって言えなくなってて、カッとした俺も悪い…ごめん」
「そっか、良かった…今度からは気まずくても家にいて…仲直りしやすいから…」
「…おう!」
時計を見たらもう23時は過ぎていた。
明日は2人とも休みだし、お昼前までぐだぐだしながら寝ててもいいな。
で、まおがなんだかんだ先に起きてくれてて、まおが作ったご飯を食べて、2人で夕飯を作るためにスーパーに行こう。
よし、そうしよう。
仲直りの証じゃないけど、今日は手を繋いで寝ようか。
そんな事を思いながら、俺はベッドの中でまおを抱きしめながら手を握った。
fin