第5章 この女、冷酷 冷淡 冷徹 にして最狂
「ね?こうすれば寝れるでしょ?」
「や、あの/// 心臓が持ちそうにない、というか…」
私が手足をバタバタなんとか逃れようとしていたら、またしても身体が持ち上がった。
「クレナ、アオメさんが嫌がってますよっ!!」
抱っこするように私を持ち上げて、メルロさんがそう言っていた。
だが、こっちもこっちで顔が近いので心臓が止まらない。
「メルロさん、もう下ろしてもらって///」
顔が赤いのを知られたくないのでうつむきながらそう言うと下ろしてくれた。
「それでは、おやすみなさい。
クレナ、行きますよっ!」
「えー、アオメと寝たいのにぃぃ」
クレナさんはメルロさんに引きずられるように部屋を出て行った。
なんだかこういうの平和だ…。
いつ殺されるか分からない環境で生きてきた私にはこんなの初めてだ。
こういう風に好意を寄せられるのも久しぶりだし、暖かい人肌も久しぶり。
ここに来て良かった…
なんて思いながら私もベットに入って眠りについた。