第4章 殺し屋が執事になってみました
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メルロとアオメが部屋に戻ったので、クレナと俺は風呂に入ろうとしていた。
「にしてもアオメって凄いね〜!!」
クレナはアオメのことを気に入ってるようで、とてもはしゃいでいる。
「って、あれ?これ誰のタオル?」
「ーん?アオメ、じゃないか…?」
先ほどまでアオメが座っていた席の近くにバスタオルが落ちていた。
忘れてったのか…手がかかる奴だな
「俺、渡してくるからクレナ先入ってろ!」
俺は脱ぎかけていた燕尾服を着なおして、バスタオル片手に隣の部屋へと向かった。
扉をノックしたが、反応はない。
「おい、アオメッ!アオメッ!」
もうお風呂に入ってしまったようだ。
ドアの前でどうするか考えながら、なんとなくドアノブを捻ると、そのまま開いた。
なんで鍵かけてないんだ?無用心だな。
と思いつつ部屋に入り、洗面所へ行く。
シャワーを浴びる音が聞こえたので、やはりお風呂に入ってるようだ。
俺は濡れていない部分の洗面台にバスタオルを置こうとした。
ガチャッ
その瞬間、風呂の扉が開く。
「ーお前タオル忘れて……⁉︎⁉︎⁉︎」
忘れてたぞ、と言おうとしたが風呂の戸を開けたのはあるはずのない胸の膨らみのある長髪の女だった。
「ステラ、さん……うわぁっ///」
そいつは目を見開いて俺の名を呼んだ後、自分の格好を思い出し慌てて扉を閉めていた。