第3章 怪しい依頼にはご用心⁉︎
飛んでる最中に身体の向きを変えて、通気口に向かってナイフを投げる。
床に着地して様子を伺うと、燕尾服の肩らへんが破れていただけだった。
私は追いつかれないうちに402号室に近づくと燕尾服の男が扉の前にいた。
「ナイフもう一本ないの?」
私がそう聞くとどこにしまっていたかはわからないが何本か出してくれた。
「残り3分、来てるぞ、上から」
その声で私は上を見ると、クレナさんが私目掛けて落ちてきていた。
「言わないでよ、もうすぐだったのにー!」
華麗に床に着地したクレナさんは頬を膨らませて、男に文句を言っている。
その隙に私はクレナさんから距離を取り、もらったばかりのナイフを投げる。
それをクレナさんは自分も持ってるナイフで叩き落としている。
お互いナイフの投げ合いをしていると次第にナイフはなくなった。
いつのまにか接近戦となった私達は相手に殴る蹴るをして闘う。
「あのクレナさん、私に触れてるので私負けじゃないですか?」
私が気になったとことを攻撃も防御も緩めずに聞いてみる。
「まだだよ、だって…………………
……殺せてないからさ?」
狂気じみた目をして彼は私に攻撃をしてくる。
いつも間にかルール変更された鬼ごっこはなかなかハードだ。