第2章 月饗祭
「じゃあまた明日。気を付けて帰ってね。」
「ああ。また明日。」
が寮に入っていくのを見て再び帰路につく。
ひどく喪失感を感じたがこの二人だけの時間がしばらく続くのは悪くないと思った。
「・・・頑張るか。」
月饗祭へ向けて指揮を高める四宮であった。
一方、そのころ
「かい?遅かったね。」
「ごめんなさい、ふみおさん。連絡もせずに・・・」
「遠月の敷地内とはいえ変な輩ってのはどこにでもいるもんだよ。気をつけな。」
「心配かけてすみません。でも後輩の男の子が送ってくれたので・・・」
「へぇ!あんたもやるじゃないかい。美人のくせにそういう話がないからね。あたしはあんたも料理馬鹿だとてっきり。」
「な!?四宮君はそんなんじゃ、、」
「四宮君っていうのか。ま、頑張りな。相談したいことがあったらこのふみ緒さんに聞きな。これでも若い頃は・・・・・・」
ふみ緒さんの若かりし頃の話をいつものことながら聞き流す。
四宮君はそんなんじゃ、、
四宮君の料理は好き。
後輩だけどそこに関しては尊敬しているし、何よりこれからの成長がすごく楽しみ。
一緒にいるのは楽しい、けど、
これが恋愛感情かって聞かれたらわからない。
今まで料理ばっかりだったから。
「ん~、難しい!!」
風呂場での声が響いた。