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俺らのマネは地味子さん。

第9章 SIX






「うるさいねん!って!ヨコ・・!!?」

俺の声にしぶやんが振り返り、バッチリ2人の姿を見てしまう。
目を白黒させ、持ってたお土産の袋を盛大にぶちまけた。

「な、な、な、何してんのや!!?」

「何って・・ハグ?お礼の?」

何食わぬ顔であずみさんを解放する裕ちん。
あずみさんは、隠れる様に眼鏡をかけ直していた。

全てを目撃した俺は、何も言えん。
自分の目が耳が信じられへん。


「何で疑問文や!
何で眼鏡かけ直してるんや!」

鋭いすばやんのツッコミ。

「横山くん、眼鏡ズレる様な事したん?」

冷静だが冷気を伴う大倉の声。

「ヨコ!場所と時間をわきまえろっ!」

「わかった、今度からわきまえる」

信ちゃん、そこ重要だけど何か違う。
あの信ちゃんも動揺してるぽい。

「アホかっ!今度はないねん!!」

しぶやんの罵倒に裕ちんは笑うばかり。
でも、その笑顔に俺たちは安心してた。

いつもの裕ちんや。
じゃれ合う裕ちんと信ちゃん、すばるくんの姿。

「何もありません。
さぁ、行きますよ」

あずみさんはあずみさんで、何も無かった様にみんなを促していく。
動揺したのはメンバー達だけ?

仮にもジャニーズの腕に抱かれたんやで・・・
流石、マネージャーや。
顔色1つ変へんなんて・・


一部始終を見てしまった俺は何も言えなかったんや。
そんな俺と裕ちんの視線がぶつかった。

「・・・」

「・・マル、聞こえた?」

慌てて首を振る。

「・・秘密やで」

バレてる。
聞いたのバレてるやーん。

俺は激しく頭を上下した。
頷き返すのが精一杯だったんや。

だって、裕ちんがあんな事言うとは思わんかったんやもん!






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