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俺らのマネは地味子さん。

第3章 ZERO






某大手企業 社長秘書。
それが今までの私の肩書き。

これからは、芸能人のマネージャー。

正直、ステータスの違いに戸惑う。
今までのキャリアは何だったのか?
何のために働いていたのか?

でも、拒否権なんて初めからなかった。



後ろを見るよりも前を向こう。
そう思い込まないとやってられない。

なにより、仕事内容はそう変わらないはず。
社長相手が芸能人に変わっただけ。

今までと何の違いも無いと思っていた。







「YOUにはこの子達を頼むよ」

そう言わ、渡された資料。
そして、“部外秘”“持出禁止”と書かれた封筒。

それを見た瞬間驚愕した。

「・・・えっと・・」

社長秘書をしていた経験からよっぽどの事では驚かない自信があった。
なのに、それを軽く凌駕する衝撃。


「・・はっきり言って手に負えません」


これから私の雇い主になる社長に断言した。
デスクを挟んで椅子に背を預け、胸元で手を組む社長はニッコリと笑うだけ。

背後のソファに座る、藤島副社長も何も言わなかった。


「私がYOUを連れて来る様に頼んだんだよ。
どんな手を使っても構わない、YOUが必要だとね〜」

「・・何をどう思ってそうなったかは存じませんが、買い被りすぎかと思います」


軽く話すこの社長は、自分が何を言っているのかわかっているのだろうか。

ギュッと手を握り私は、社長を見つめ続けた。



「明日にでも会わせるよ」

あぁ・・
これは、アレだ。
こそまた私に拒否権はないと断言されたのも一緒。

私は、一礼し命令に従うしかなかった。




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