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俺らのマネは地味子さん。

第7章 FOUR





「あっ!それならこれですか?」

そう言って袋を取り出した山田。

「そうそれ!!」

「昨夜、白元に持って行く様に頼まれたんですよ。
自分は遅くなるからと」

じゃ、後で と、田所さんは嬉しそうに楽屋を出て行った。


「・・山田、自分少し白元さん見習ったら?」

「横山さん・・」


比べるのはどうかと思うが、それは俺も言いたい。

白元さんが亮ちゃんに付いてから妙な違和感。
何て言うのかなー。
山田じゃあかんねん。

山田じゃ、こう、痒いところに手が届かないっう感じや。
後ちょっとが物足りない。


「地味子はいつ来んねんー」

久しぶり亮ちゃんとの仕事。
勿論、白元さんも一緒にやって来る。

「すばる、いつから白元さん贔屓なん?」

「あぁ?地味子はアレ、コレ、ソレで通じるねん。
めっちゃ楽やで」

しぶやんの答えに裕ちんも頷き返してる。
確かに、アレ取ってってゆーても聞き返す事なくピンポイントに取ってくれるしなー。

山田相手じゃ、2〜3回繰り返さんとあかん。
しぶやんの気持ち少しはわかる。

「でも、しぶやん。
白元ちゃんの前で地味子って呼んだらあかんよ」

「・・何でや?」

ヤスの言葉に本気でわかってへん。
地味子って呼ばれて喜ぶ女の子なんていてへんって。

「女の子に地味子はあかん」

「・・わかった〜」

本当にわかってんのかな?
しぶやんの気の無い返事を聞きながら俺は裕ちんが食べなかった巻き寿司を口にした。






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