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俺らのマネは地味子さん。

第6章 THREE





ー村上sideー


あの後少ししてから店を出た。
家が近い亮を先に降ろし、車内は俺と白元さんだけ。

店での白元さんの言葉を思い出す。

衝撃や。
恥ずかしげも無く放たれる『好き』。
恋愛感情として言ってるわけじゃない事はわかってる。
だけど、面と向かって言われるとな・・

驚き、頬を赤らめた亮の姿。
笑えたわ。
あんな亮は、初めてだ。

でも、1つ気になる事がある。
亮は動揺して気付いてへんやろな。



「なぁ、何で白元さんが亮に付くん?」

「・・事務所からの指示です」

妙な間。
あれやな、質問の意図がわかっててはぐらかしてる。

「何で山田じゃダメなん?」

「・・それは・・・・」

「入ったばっかりのわりには、白元さんの仕事量は山田より多いやろ?
なのに何で今以上に白元さんに負担掛ける必要あるねん?」

女性ならではの気遣い。
周りのスタッフへの対応。

特にすばるは、それを気に入ってた。
亮に付くっう事は、俺らから一時的にも離れるっう事で間違い無くすばるが拗ねる。

「それはですね、山田さんが私の仕事を負担してくれるとの事で解決してます」

「山田に務まるん?
相手はそれで納得するか?」

「それは・・」

「それを引き換えにしても事務所は亮に付けたいんやろーな」

「・・村上さん」


言われへんか。
そりゃ、言えへんやろーな。

考えればわかるで、事務所の思惑が、な。

「言えんのなら構わへん。
けどな、辛いで、おそらく」

「・・・わかってます。
だからこそ、私が充てられたのだろうと思ってます」



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