第8章 異変と経験
あぁ…アレか…
「何か、問題でも?」
シン『意味深な発言だったからな』
ジャ『事によっては、貴女を尋問しなければなりません』
「きゃ~恐い」
シン『俺達は、真剣に聞いている』
………………。
「何を聞きたいの?」
シン『君のチカラについて、知りたい』
「知って、どうするの?」
シン『我々に危害を加えないと言う、証拠が欲しい』
証拠?馬鹿じゃないの…
それは、利用したいって言ってるようなものよ。
「私は、仕事をする上で相手に能力は明かさない事にしているの。これに例外はないわ。それを理解してくれないなら、私はこの仕事を放棄する。さよなら」
私は、決して人間に弱味は見せない。
弱味を見せて、利用されそうになったことが何度あったか…
そんな事をされるくらいなら、私はあっちの世界に帰る。
"あの人"が帰ってくる場所を、守らないといけないのに…
本当は、仕事をする気にもなれない。
それを無理をして来たのに…
シン『それでは、聞くが…君が来たことで何が変わるんだ?』
「私の来た世界では、必ず何かが起こるわ。それは、悪いこともあれば良いこともある」
シャル『それって、当たり前のことだろ?』
ヤム『よく分からないんだけど…』
「つまり…この世界に異変が起きる。近い未来…数ヵ月以内には…"必ず"」
ヒナ『どうして、"必ず"なんてわかるんだ?』
「私の経験…かな…」
ヒナ『お前、そんなに歳をくっちゃいねぇだろ』
「何歳に見える?」
マス『10~20代ッスかね…』
「残念、違いま~す」
ピス『30代…?』
「そうなの!?」
一同『こっちが、聞いてるんだよ!!』
「仕方ないなぁ…正解は…」