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本当はもう分かってたの

第4章 汚れた器



ーあんなに綺麗だったのにー

ー今は汚い醜いー

ー全部あなたのせいよ…ー


嘘の笑顔に慣れ始めた頃。
君は私に馴れ馴れしく話しかけてきた。

嬉しくない

話しかけないで

壁を何枚も何枚も何枚も何枚も…

何枚も作っても

君は破壊しては近づいてくる。

「恋愛相談」をするためだけに。


なんで私なの


君への想いで溢れていた器は
じきに罅が入り、想いはそこからこぼれるように

私の手からすり抜けるように
無くなった。


さよならを覚悟したつもりだった。


でも、今更話しかけてきた君は
今の恋を楽しそうに話してくる。

照れる仕草も
笑うのも

私には向いていない君の気持ちに

腹立たしくも
嘘の仮面で

笑って笑って

「頑張れっ」

からっぽな
私の心のような

言葉を送り続けた。


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