第2章 気づいたときは
ーあなたが私の中にいたときは、それはそれは明るくて、可愛い色で溢れた世界だったわー
気づきたくなかった。
私は林くんの気持ちが
誰に向いていたのかを、知ってしまった。
私じゃない。
そう、クラスでも色白で日本離れした顔立ち。可愛い可愛い女の子。
私とは全く違う
可愛い女の子
その'可愛い女の子'に林くんは惚れていた。
前に聞いたことがあった。
彼がその子を好きになったこと。
『でも、もう違うと思ってたのにな…』
って勝手に思ってる自分がいたから
ーあなたが私の中から消えたとたん、それはそれは酷く、悲しい色で溢れた世界になったわー
ーもう一度、幸せをー