第4章 ‐3‐
不思議そうに首を傾げる私に
剣くんは気まずそうに説明した。
「実は俺、諄季苦手なんだよな」
剣くんが衝撃発言をした。
何年何十年と暮らしてきたのに苦手!!!?
「な、なんで…?」
「諄季ってさ、いつもぶすくれてるし。俺らのこと嫌いみてぇだし」
確かにお兄ちゃんは
みんなと仲良くしようとはしないけど…
嫌いなんてことはあるわけないよ!!
だけど剣くんはそう捉えてしまってるんだ。
お兄ちゃんのこと、勘違いしてる…
やっぱり仲良くしてほしいよ...
「剣くん…、あのねっ!!」
そう切り出そうとしたら、後ろからギュッと抱きしめられた感覚がして振り向くと、
「しーちゃん久しぶりーっ!!」