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Leben -FFⅨ-

第1章 "何もかもが"


運命…?運命のレディって…
初めて実際に言ってるところに出くわしたよ!

「...ジタンお前こんなところまで女連れてくんのやめろ」

「いいじゃねえか!空いてる部屋あるだろ?」

「一体どこでそんな可愛い子見つけてきたずら?」

「リンドブルムの酒場でさあ!頭にびびっときたんだよなあ!」

知らない地名が飛び交っている中、
頭が混乱しているのを無理やり落ち着かせ
今の状況を考えてみる。

さっきジタンさんが呼んだのは
捕まえるためではなく私を説明するため。
そして私は今リンド、ブルム?で出会った
運命のレディ。なんだこれ恥ずかしいな。

でも実際私はジタンさんにあったことはない。
つまり嘘をついて庇ってくれたってこと…?

でもなんで…

そう首をひねりながら考えていると、
ふと自分の手を誰かが力強く握ったような感触が。
なんだか暖かくてひどく安心する。

「なにか事情があるんだろ?大丈夫、俺にまかせな!」

耳元で小さく聞こえたその声に、ジタンさんの声に、

思わず涙が出る。

「おい、シナ。お前のせいでレディが泣いちまったじゃねえか」

「失礼ずら!」

「お前らが騒ぐからだろ!じゃあちょっくら部屋に案内してくる」

行こう、と肩を支えてもらい
ガタガタと微かに揺れる部屋を
少しずつ、ゆっくり歩きながら出た。





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「...俺のこと完全に忘れていたっスよね?」

「マーカス...悪かったずら」
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