第1章 prologue
?「あのさ、住むにあたってお願いがあるんだ。」
『お願い…ですか。』
?「…仕事辞めてもらってもいいかなぁ?」
『……はぁ!!?』
?「あ、ダメ?やっぱり」
『えと、辞めた後はどうすれば…』
?「家で家事をしてもらいたいなって。
みんな家にいる時間少なくて。
嫌ならお金払うし。」
『いや、もう住めたら仕事とかどうでもいいです。
ぜひやらせてください。』
?「んふ、よかった。
あ、荷物まとめてきてくれる?
これ、電話番号でいいかな?
ここに連絡して。
おいらも一回帰るから。」
『分かりました。
本当にありがとうございます。』
?「あ、名前聞いてなかったね。
名前は?」
『愛生です。』
?「愛生ちゃんか。
よろしくね?
じゃあこれで。」
『はい、さよなら。』
うわー、めっちゃいい人(о´∀`о)
出会ったばかりの人にこんなこと出来るなんて…
とりあえず荷物まとめちゃおう。
・
よし!荷物整理OK!
電話しよ。
プルルルル
?「もしもし」
『もしもし。
愛生です。』
?「おおっ!
愛生ちゃんか!
荷物整理終わった?」
『はい、あの住所聞いてなかったなって。』
?「こっちで手配するからそこらへんは大丈夫だよー。
その時に愛生ちゃんに来てもらうから。」
『ありがとうございます、何から何まで…』
?「いーえ。
…あ、呼ばれちゃったから
もう行くね。」
『あ、失礼します。』
・
そして
あっという間に引っ越しは進み…
「愛生さんですか?」
『はい、ありがとうございます。』
「それでは行きましょうか。」
その後、何が待っているか知らずに
私は散ってきた桜を横目に
新しい住まいに近づいていた…