第1章 恋と気付けば
カラ松side
釣り堀まで来てエサと釣竿を貰うと、適当に場所を見つけて座る。そしてエサを取り付け、おそ松と共に水面に投げ入れた。
おそ「大物釣れるかな?」
わくわくした様子で水面を見つめるおそ松に、ずっと気になっている事を聞いてみる。
カラ「…何しに来たんだ?」
おそ「…なんでそう思うの?」
水面に目を向けたまま、おそ松が言う。
カラ「こんな暑い中わざわざ出てこないんじゃないかと思って…」
するとおそ松は俺を見てへへっと笑った。
おそ「やっぱバレたか~。お前に大事な話があんだよ」
そして釣竿を横に置き、俺の方に体を向ける。その真剣な眼差しに、俺も釣竿を置いておそ松の方を向いた。
おそ「お前、一松好き?」
カラ「…え?」
おそ「一松の事、好きだろ」
カラ「…ま、まぁ一松は俺の大事なブラザーだ。好きに決まって…」
おそ「そうじゃない。…恋愛対象としてだ」
なんでおそ松が…知ってるんだ…?誰にも相談しないでいたのに…隠してたのに…
カラ「な、なんで知って…」
おそ「兄ちゃんなめんなよ?いやぁ、知った時はびっくりしたよ~」
俺は俯いた。いや、俯かずにはいられなかった。おそ松は今俺の事をどう思っているだろうか?兄弟を好きになるなんて変な奴だと嫌われてしまっただろうか。
こうなるから嫌だったんだ。こうなると思っていたから、誰にも相談せずに隠して、気付かないフリをして…