第4章 Sugar and Salt
【雅紀side】
なんだかわかんないけど、ものすごい快感が押し寄せてきてまたイッちゃった。
「い、今、の…なに……?」
息を整えながら聞くと、翔ちゃんは笑顔で、男がすごく気持ちよくなる場所なんだって教えてくれた。
確かに、今まで知らなかった感覚で。
…翔ちゃんの指には、まったく迷いがなくて…。
その時、何気なく見つめた彼の肩には、赤くなった指の痕。
「わぁぁっ!ご、ごめん!俺、つい力入っちゃって!」
こんなの残ってたらマズイじゃん!
明日、脱いだりする仕事、あったっけ!?
「大丈夫だよ。俺のことは気にしなくていいから、ちゃんと掴まってて。次は、もっと苦しいかも知れないから」
「へ?」
「…俺の、入れるよ?」
今までも優しかったけど、もっと優しい声で宣言されて。
つい、ゴクリと唾を飲んじゃった。
「怖い…?」
優しく優しく、彼の手が俺の頬を撫でる。
「こ、怖くない!」
「いや、顔、めっちゃビビってるし」
張り切って言ったら、笑われた。
怖くない…っていったら嘘になる。
でも、止めるなんて絶対やだ。
やっとここまで来たんだもん。
翔ちゃんと、ひとつになりたい。
それに……。
視線を泳がせて、ボトルを見た。
負けない。
誰だか知らないけど、翔ちゃんは俺のもんだから!
絶対、渡さない!!
「…雅紀?どうした?そんなに嫌ならここで止めても…」
知らずにボトルを睨み付けていたのを、俺がビビってると勘違いした翔ちゃんが離れていこうとするから。
俺は、慌ててその上半身を引き寄せた。
「やだっ!やる!翔ちゃんとひとつになりたいから」
俺の言葉に、ピクリと身体を揺らして。
ゆっくり身体を離すと、まっすぐ目を見つめながら
「…無理そうなら、我慢しないですぐ言うんだぞ?」
って、すごく男らしい顔で言われて。
俺は、頷いた。
足を抱えられて、ぬるぬるを纏わせた彼のものが、後ろの入口をツンツンってつつく。
「肩、掴んでて」
そう言いながら、俺の手を取って、再び肩に置いて。
「思いっきり掴んでいいからな?」
その言葉に頷いたのが、合図。
ぷつり、と先っぽが入ってきて。
「あああああっっっ!!」
さっきとは比べ物にならない、身体を引き裂くような強烈な痛み。
俺は、翔ちゃんの肩を力いっぱい握りしめた。