第13章 キミの夢を見ていた
【智side】
知りたくなかった。
こんなに嫉妬深くて、独占欲が強くて、我が儘な自分。
そんな自分を受け入れるまでに、すごく時間がかかった。
だって、そんな人間じゃないって思ってたから。
でも、それも確かに俺で。
翔くんに知っていて欲しかったんだ。
俺の全て。
こんな自分を知ったら嫌われるんじゃないかとか、そんな事ばかり気にして本当の自分を隠して。
そうして、結果的に手を離すことになってしまったから。
だから、今度はもう間違いたくない。
俺が思ってること、ちゃんと伝えていきたい。
翔くんが思ってること、全部知りたい。
こんな俺でも、愛してくれる…?
「…当たり前じゃない…」
涙を浮かべながら、翔くんがキスしてくれる。
「俺だって同じだよ。楽屋で、智くんとニノが仲良さそうに話してるのを見て、嫉妬で頭がおかしくなりそうだった。ニノにも、あんな可愛い声聞かせたり、雄の顔見せたりしてるのかって、そう思うだけで胸を掻き毟りたくなる衝動に駆られて…」
「翔くん…」
「こんな俺、嫌じゃない?」
至近距離で、彼の瞳が不安げに揺れる。
俺は、宥めるように顔中にキスの雨を降らせた。
「嫌なわけないよ。好きだよ。どんな翔くんも、好きだ…」
「…智くん…俺も…」
翔くんは嬉しそうに微笑んで、甘えるようにぎゅっと抱き締めてきた。
「抱いて…智くんの想い、俺の身体に刻み込んでよ…」
翔くんの瞳の奥に、紅い欲望の焔が揺らめいて。
それが、合図。
俺は貪るように彼の唇を奪った。
深いキスを続けながら、小さな胸の尖りを摘まむと、翔くんの身体がピクンと跳ねる。
唇を離し、もう片方の胸の尖りを舌で転がしてやると、甘い吐息が漏れた。
「んっ…あぁ…智くん…」
普段は聞くことの出来ない、艶めいた声。
俺のものだ。
もう、誰にも聞かせたりなんかしない。
「お願い…もう、指入れて…」
焦らすように、胸の尖りだけを弄っていると、待ちきれないのか、自ら下半身を押し付けてくる。
一度萎えたそれは、再び立ち上がって透明な汁を溢していた。
「待ちきれないの?いやらしいね、翔くんは…」
「あぁ…はずかし…」
知ってるよ。
言葉でなぶられると興奮するんだよね?
ほら、また大きくなった。
でも、そんなところも好きだよ。
どんな翔くんも、愛してる。
誰よりも。