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狂気の傷痕【刀剣乱舞】

第13章 信頼。


お茶会をそこそこに
黒猫の名前決めてくると
乱様と五虎退様を見送り


長谷部の様子を見に行こうとし
廊下を進んで行くと曲がり角で


大倶利『………。』


大倶利伽羅様が手から血を
垂れ流した状態で立っていた。


ぽた…ぽた…


まるで鋭いもので切った
傷口のようで血が止まらない。


『大倶利様!?』


大倶利『っ!?』


思わず飛びついてその手をとり
着ていた上着で手を抑えた。


じんわり…と血が滲み
かなりの出血量である。


大倶利『……っ……離せ。』


『出来ません、絶対…』


顔色変えずに言い放たれるけど、
譲れないものだってあるんだ。


『手当てを、今すぐにっ!』


その手を取って引っ張るも
彼は動こうとしない。


ぐい…ぐい…と力差では
適わないけれど諦めない。


大倶利『無駄だと言っている…。』


(ええい、強情な…っ。)


どうしようか悩んでいれば
燭台切様が後ろから歩いてきた


燭台切『…伽羅ちゃん?』


『燭台切様!!』


燭台切『おや、主も一緒かい?』


身長小さくて私の存在に遅れて
気付いた事は許すから手伝って
この人動かない!!服が血に染まる!


『助けて…ください…
大倶利様が死んでしまいます…っ』


燭台切『何だって!?』


話を盛りすぎたけれど
パニックなのだから良しとしよう


燭台切様は無理やり大倶利様を
掴みとり引きずるようにする。


どこへ行くかと思えば
手入れ部屋へ直行であります。


観念してくださいね?大倶利様!


『痛いだろうに…、』


傷口が開いてしまうほど
暴れ始めた大倶利様に抱きつき
行くんです!と駄々をこねた。


大倶利『………っ、クソッ』


粘り勝ちです、いえーい!


諦めた大倶利様を連れて
私達は手入れ部屋へと急いだ。


これを機に燭台切様も
手入れをさせてもらおう。


美味しいご飯のお礼と共に
これから過ごす挨拶の為に


大倶利『………はぁ…っ。』


貴方もですよ、大倶利様?


そんな企んだ笑みを浮かべ
項垂れた大倶利様を見つめた。


強がらなくていいんですよ…
今の貴方には届かないけれど、


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