第9章 媚薬。
『はぁ…ぅ…、ぁっ…』
ぐちゅ…ぐちゅ…と薬研様の
モノが私の中を行き来する。
熱い…体も、彼のモノも
私も全部全部…あつ…い。
薬研『たーいしょ、
意識とびそうになってんぞ。』
激しかった動作が
ゆっくりと動き始め薬研様が
私の頬にするりと撫でた。
『はぁ…はぁ……。』
薬研『そーそ、深呼吸。
可愛いなぁ、ほんと…。』
よしよしと撫でてくれた
手に自分から頬をすり寄せ
潤ませた瞳で見つめた。
薬研『なんだ?
もっと欲しくなったのか…。』
『ど、して…ですか。』
薬研『なんの事だ。』
『こんな…事を、』
グンッ…
『ひっ!?』
薬研『さぁな…俺にもわからん。』
私の言葉を遮るように
薬研様の突きが激しさを増した。
半分まで抜けば一気に突く
その繰り返しに頭がチカチカと
眩暈するようになった。
薬が効いてるのか不思議と
突かれた時に痛みはなく
痛みの代わりに熱が襲う。
『ぁっ…やっ…ぃぁ…やげ…、』
薬研『そうだ…俺を、俺の名を
呼んでいればいいんだ…ハハッ
っ…一兄にも…見せない顔でな、』
『…ぃぁ…また…きちゃ…ぁっ…。』
薬研様の言葉にも反応できず
肩を掴んで凭れかけて身を縮む。
服を着ながらの行為で肌に
着衣が汗で濡れてへばりつくも
気にせず彼にすりつく。
もはや快楽で何かに縋らないと
自分を保つことが出来ない。
薬研『あぁ…俺も…っ、
大将の中で…イかせてもらおう。』
中に出されるとわかれば
嫌だと言葉が出る前に喘ぎ声で
かき消されてしまう。
『ぁぅ…っ、ごめ…なさ、ぃ。』
薬研『………っ。』
私が絞り出した声と共に
彼も達した…私の中で奥まで
薬研『………っ、…。』
中の全ての欲を出し切るように
体が震えていて…私はその身に
我が身を寄せた。
『薬研…様…。』
まるで寄り添うように…、
私の行為に薬研様の手が
背中へと周り優しく抱きとめた。
あぁ…彼は優しさを
失ってなどいなかった。
今はただそれだけで嬉しかった。
薬研『大事はないか。』
頭を撫でながら問いかけられ
私は静かに頷いた。
薬研『そうか…。』
その落ち着いた声は耳によく響いた。