第9章 媚薬。
ドクンッ…。
『…っ。』
突然心臓が大きく高鳴った。
薬研『どうした、大将?』
食べ終わっていた鍋を横へ
寄せて薬研様が見つめる。
大将と呼ばれてそんなに
嬉しかったのか私は…って
思うよりも胸が…体が熱い。
『っ…、ぁ…はぁ…。』
こんなに熱いのに気持ち悪い
悪寒などはせず風邪ではない…
薬研『………大将。』
する…と薬研様の手が私の
頬を撫でる優しい手つきで
『ひゃ…ぅ…ぇ、』
思わず出た声に口を抑え
ふるふると驚き体が震えた。
今の何…薬研様に触れられて
体がぶわぁって熱くなって…
変な声出ちゃった…。
薬研『赤いな…どしたんだ?』
頬を上下に撫でられれば
動く度に体がビクビクとする。
こんなにも過剰に反応するとか
私はどうしてしまったのだろう
『ぁっ…ふ…ひゃぅ。』
薬研『少し効き過ぎたな…。』
私の反応を眺めながら
首筋にツゥ…と指先をそってゆく
薬研様の呟いた言葉に
びくびく反応しながら問いかけた
『や…げんさま…、』
薬研『死ぬような薬じゃない。』
『ぁ…ぅ。』
薬研様の指が胸に触れると
いきなり強く鷲掴みにした。
『はぁ…ぅっ!』
薬研『感度が良くなるだけだ…
だが、効き過ぎたようだがな。』
『んん…な、んで…こんな。』
薬研『知りたくなったのさ
あんたの事を…隅々と隠さずな。』
だから薬を盛るとか…
食べ物そんな風に使わないで…
薬研『これに懲りたら食べる物は
どんな物でも警戒することだな。
お人好しがすぎるぜ…なぁ大将?』
恨まれているかと思えば
大将呼びは変わらない所を見ると
本当にただの興味なのだろうか…
『ふぁ…ゃだ…あつぃ…』
むにむにと両手で揉まれれば
熱いものがこみ上げる。
解されていく胸に私の秘部に
刺戟されて濡れてゆく。
薬研『一兄さえ虜にした体…
俺が興味が湧かないと思うか?』
『ゃだ…揉まない…でぇ、』
薬研『気持ちよさそうな表情だ…』
大人びて微笑んでいた彼の
笑顔は既に欲に絡んでいた。
体の熱も感度もいつもと違って
これからの自分に恐怖した…
『こわい…よぉ、』
怖いのは私の体…それとも…
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