第8章 不安。
頭が真っ白になる時
私は体の奥から欲を吐き出した。
『ひぁ…ぁ…。』
一期『本当に…淫らな光景ですね。』
にちゃ…と取り出した指には
私の愛液が絡みついている。
一期『随分良かったようですね?』
肩で息をする私に
一期一振様は微笑んでいた。
その笑みはとても痛々しい。
『なぜ…ですか、』
一期『何が、ですか?』
私の問いに指を舐めながら
首を傾げていた。
『自らに罰を与えるのですか。』
彼の代わりに泣く訳ではない
けれど、涙は溢れて止まらない。
指を舐めていた彼は
ゆっくりと口から取り出し
私の頬をその手で触れる。
彼の唾液が頬に触れ
目を合わせた時が進む。
『私にこんな事してツライのは
貴方も同じだと言ってるのです。』
溢れる涙を眺めながら
ピクッと一期一振様はたじろいだ。
一期『………、』
『守れなかったのは…
貴方のせいじゃありません。』
やめて欲しい…考え直して…
こんな事を繰り返しても誰も
救われはしないのだ。
誰も責めないから
貴方は自分で自分を傷つける。
一期『…残酷な優しさですね。』
それは貴方も同じです。
一期『もう止められませんよ。』
グイッと私の腰を掴みあげ
腰を浮かせると一期一振様の
モノが膣口に愛液と共に触れる
これは彼から溢れた
愛液なのだろうか…それとも私…?
一期『………っ、』
ぐぷ…と熱い固いモノが
無遠慮に私の中にうまってゆく。
『はぁ…ぅ…ぁっ…ぁぁっ』
一期『私も…貴女も…ね?』
ぐちゅ…ぐちゅ…と愛液が
絡み合い出し入れの度に
音が響く。
一期一振様は間違っていない
悪いのは中途半端な私の言葉。
『ひぁ…ぁっ…』
一期『許されようなど…
そんな烏滸がましいことを
望んでなどおりませんよ。』
寂しそうな…声が届く。
私の中に入り込んでくる
彼のモノはこんなにも熱を帯び
興奮しているというのに、
彼の心はこんなにも傷ついて…
『ぁ…は…いちご…ひとふり、さま』
一期『…名前で呼ばれるのは
嫌いじゃありませんよ、私は。』
ちゅ…と
触れるだけのキスが頬に触れる。
ㅤ