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狂気の傷痕【刀剣乱舞】

第6章 夜戦。


五虎退様の用事を済ませ
部屋までの廊下を共に歩んだ。


彼の本体である刀は
鞘に戻されており後ろではなく
隣を歩いてくれた事に気持ちの
変化に嬉しくなった。


『五虎退様…、』


肩を跳ね上げた五虎退様の方を
向かず前を見ながら続けた。


『もし…もしも、貴方様が
よろしければ明日その傷の
手入れをさせて下さい。』


清光と安定様と三日月様の
呼びかけで私の印象はこの
本丸で変わりつつあった。


だからこそ一人一人の勇気の
一歩が私の一歩にも繋がる。


『他にも怪我をしている方の
手入れも致しますので、明日
手入れ部屋で待ってますね。』


そう告げて部屋へと送り出し
彼に選択肢をあたえた。


もしも駄目でも次がある。
進まなきゃ変わらないんだ。


なんて自分を勇気づけて
自分の部屋へと戻って行った。


歩いてる最中、暗闇で困るから
振動で光るライトとか設置して
夜道が少しでも明るくなれば…
トイレも簡単に行けるのではなど
やる事が増えたと笑えてきた。


私の寝床になった物置部屋に
到着すれば静かな空気が支配する。


さぁ、今日は寝てしまおう。
そう決意した時ガサッと音がする。


『………っ。』


意識を集中していると首筋に
ひんやり…としたものが触れた。


後ろから肌に短刀より長い刀。


鯰尾『審神者様、
大人しくしててくださいね?』


脇差、"鯰尾藤四郎"。


骨喰『暴れた瞬間に切る。』


同じく脇差、"骨喰藤四郎"。


後ろから首に触れる刀は
骨喰藤四郎様の脇差であり


鯰尾藤四郎様は私の手を
掴んでは後ろへと縛る。


突然の奇襲に抵抗まもなく
手の自由を奪われなす術なく
その場に座り込んだ。


『…私に何か、御用でしょうか。』


鯰尾『んー、そうだなぁ。
簡単に言うなら"夜這い"かな?』


(こんな手荒い夜這いはいりません。)


私に刀を向けたまま骨喰様は
一向に離れてはくれなかった。


骨喰『………。』


無言の彼が怖くて目の前にいる
鯰尾様を見るけれど目が暗くて
闇しか灯していない目だった。





私は学んだ、寝込みだけが
危険という訳ではないという事。






鯰尾『大丈夫だよ、審神者様。
俺たち脇差は夜戦は得意な方だぜ!』


(夜戦と夜這いは違います。)




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