第27章 盲目。
『ん…ぅ…。』
ぬちゅ…ぬちゅ…と陸奥守様の
モノが中を動いて吐き出した
吐精を奥へと流し込む。
陸奥守『………全部…、
出し切ってやったぜよ。』
ぐちゅ…と彼のモノが抜かれ
繋がりを失った瞬間…離れる
寂しさに切なくなった。
『っ…は、ぅ…』
陸奥守『どうじゃ…
おんしゃも、満足したか?』
ブル…と震えると
大きな手が私の頭を撫でた。
『陸奥守…様…。』
ぐったりと横たわった
私は起き上がることも出来ない
わしわしと乱暴に撫で付ける
その手が心ごと撫でられる。
不意に涙がこみ上げた。
陸奥守『何、泣いちょるか。』
ぐす…ぐす…と鼻を啜り
彼にかける言葉が見つからず
ただただ涙を零した。
慰めるように私に着ていた
服をかけてくれて私を抱えた。
ぎゅ…と、包まれて
陸奥守様へと寄りかかった。
陸奥守『何も泣かんでいいぜよ。』
『ぇ…ぅ…。ごめん…なさぃ…っ』
彼の心臓の鼓動が伝わり
じんわりと包まれる体温…
彼の悩みはまだ終わってない。
陸奥守『泣き虫じゃのう…おんしゃは…』
子供をあやすようにぽんぽんし
揺らし始めた陸奥守様の胸に手を
添えて耳をあてた。
とくん…とくん…と心臓の音
(あっ…。)
不意に見つめた先に
今剣様に頂いた御守りが見えた。
私はそれに手を伸ばす…
グッと伸ばしていると
陸奥守様が気付いてくれた。
陸奥守『なんじゃ、どうした。
ん…?ぁ…あぁ…、これか。』
体制を傾けて取ってくれると
ほいっと私に渡してくれた。
『陸奥守様…この御守り…
すごーく温かいんですよ。』
陸奥守『ん?そう…か?
わしは感じられんかったがのう』
私は御守りを陸奥守様の頬へ
あてた私の手も添えるように。
陸奥守『只の御守りぜよ?』
私の手に陸奥守様の手が重なる。
『そ、れ、が…違うんです。』
私はもう片方の手を
反対側の頬へあてて目を見つめた。
逸らせられない視線に
気づいた陸奥守様も見つめてくれた
陸奥守『どうしたと言うんじゃ…。』
私は零れる涙をそのままに
瞳を閉じて微笑んだ。
『特別な想いが詰まってるんです。』