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狂気の傷痕【刀剣乱舞】

第5章 伝達。


『あんの、外れ者が…。』

こんのすけはお腹のあたりで震え
刀剣達の目は恐怖の目に変わる。


こん『軍を率いて範囲を広げ
捜索にあたってますが…、』


『必要ないよ、こんのすけ。』


少し冷めたお茶を手に取り
ズズ…っと飲み込むと一息いれた


こん『主様…必要ない…とは?』


『前審神者の目的はここ、
この"本丸"、もしくは"刀剣達"

捕まえるならここでいいし
無能達が探したって無駄無駄。』


空になった茶のみを眺めながら
揺るがない決意を呟く。


『ここの審神者はこの私です。
誰が渡すものですか。』


三日月『ふむ、頼もしい限りだな…
ところで"外れ者"とはなんだ?』


三日月様は一切揺るがない姿勢を
保っているが目は笑っていなかった。


『黒本丸を作り出した審神者の事を
外れ者、審神者の成れの果てとして
呼んでおります。』


加州『成れの果て…、』


清光が何かを思いだすように
虚空を見つめ拳を握った。


『その外れ者を罰するのが
断罪者(だんざいしゃ)と呼ばれる
組織です。この私もその一人。』


安定『審神者…じゃないの?』


安定様は清光の背中を擦りながら
私を見つめた。


『いえ、審神者で間違いありません

審神者の力を持ちながら尚且つ
霊力が強い者が断罪者になります。

政府の汚いやり方ですよ
大方逃げ出すとわかっていて
私を審神者にしたのですからね。』


三日月様は少し考えてから
そうか…と呟き言葉を続けた。


三日月『敵をその場で迎え撃て…か』


『その通りです、
殺意さえ込み上げてきますよ…。』


三日月『策は、あるのか?』


『いえ、まったく。』


私の言葉にきょとんとした
様子で全員の視線が私に刺さる。


『私には素敵な仲間がいます。
負けるなんてありえません。』


茶のみを置きその場にいた
全員に向き直り微笑んだ。


『負ける要素なんて
何処にあるというのです?』


その言葉に全員の目に光が灯す。


誰も口を開かず力強く頷く
今はそれが私達の強さと絆。



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