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狂気の傷痕【刀剣乱舞】

第21章 褒美。


三日月『愛されておるのう。』


三日月様に頭を撫でられ
蛍丸様が私に抱きつき擦り寄る


蛍丸『主、俺も頑張ったよ…っ』


褒めて褒めてとばかりに目を
輝かせて額を擦り付ける蛍丸様。


グスグス…と泣きじゃくる
私に一期一振様はハンカチを
差し出してくれた。


もう、至り尽せりで
感無量過ぎてどうしよう…。


『ありがとう…ござい、ます。』


集会に行っている間に
自分達の買い物ではなく私の為に
選んで下さった優しさが伝わる。


秋田『主様のおかげで…
また笑えるようになったんです。』


『秋田様…。』


秋田『だからお礼を言うのは
僕達の方なんですよ…?』


えへ…と微笑む秋田様の笑みに
ハンカチを握り締めた。


信濃『これからもよろしく、大将。』


後藤『頼りにしてるぜ!』


『はい…っ…勿論です…っ。』


背中をさすってくれる薬研様は
誇らしげな微笑みを浮かべていた。


審神者になるまで
家族なんて知らなかった。


知ってしまったからこその
喜びが満ち溢れて苦しくなる。


こんなにも感動して
うまく言えなくて歯痒くて…


うまく伝えられないのが悔しい。


小狐丸『ぬしさま…語らずとも
…流れる涙で全てわかっております。』


『小狐丸様ぁ…、』


小狐丸『言葉は足らぬもの
語るだけが全てではありませんよ。』


流れる涙を指先で拭ってくれた。


五虎退『あ…主様…っ、
寂しい時は皆が居ます…!

虎さんも居ますから!だから…』


"僕達を頼ってくださいね…"


優しい声をかけてくれた
五虎退様に抱かれた虎さんも
励ますように"がうっ"と一声
鳴き声をあげた。


『もっと…強く、なります。
皆さんの為に強くなる…から…

…共についてきてくれますか…っ』


私の問いかけにその場にいた
全員が大きく頷いてくれた。


幸せだ、幸せすぎて…。


『皆さんと出逢えて…良かった…』


とけてしまいそうだ…。


三日月『うむ、良きかな…良きかな…。』


その言葉にのせて風がそよぐ。


風になびかれた髪を払い
澄み渡る大空を見上げ微笑んだ。


(確かな絆を信じて、生きてゆこう)










終焉を迎えるその日まで…。








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