• テキストサイズ

狂気の傷痕【刀剣乱舞】

第19章 戦争。


江雪『感謝は…しております。

お小夜を手入れしてくださり
数々の刀剣の心を開きました』


江雪様はゆっくりと振り返り
私と見つめ合った。


頬を撫でるその手が擽ったくて…


江雪『貴方はとても美しい。』


『…ん…、江雪様…っ』


江雪『次第にお小夜も心を開き
笑顔を浮かべるようになりました

それはとても素晴らしい事です。』


江雪様の指が唇に触れる。


『………んぅっ…。』


江雪『ですが…私は笑えないのです
この手は血で染まり汚れてしまった』


ぐぃ…と親指を口の中に入れてきた


江雪『お小夜に触れないのです…
あの可愛らしい笑顔をこの手で、
壊してしまうのではないかと…。』


『ん…ぐ……っ。』


親指が口の中を出し入れする。


苦しいようなゾクゾクする
刺激に舌で押し出そうとすると
指の力には勝てるわけもなく


『ん…ぅ…。』


江雪『美しい貴方に触れれば…この
汚れは落ちてくれるでしょうか。』


長い指が口の中を出し入れし
唾液を溢れさせ指に絡んでいく。


『…っ…んぇ…ッ』


江雪『甘い蜜を溢れさせて…
私を満たしてくれるでしょうか。』


指を口から抜けば
私の唾液を吸い付くように
熱い口付けを交わした。


『………んぅ…っ』


江雪『………ん。』


普段の生活では見られない
江雪様の姿に頬が熱くなる。


江雪様が私を求める事に
私は決して拒否してはならない


彼は…弱っているのだ…
数々の戦で心の傷が深すぎる。


変わりゆく本丸や家族の様子
仲間の様子に追いつかない…


『こうせつ…さま、』


大丈夫です…江雪様…。


自分を自分で否定するのなら
私が貴方を受け止めますから


『………ひぅ…っ』


江雪様の指が首筋をなぞり
思わず声をあげると


"フフッ…"と微笑む声がした。


江雪『あぁ…凄いですね…
貴方に触れれば満たされて

まるで浄化されるようです。』


大切なものを触るような
繊細な触り方が体を支配し


江雪様へと寄りかかる。
服をきゅ…と掴みかかる…、


江雪『教えてくださいませんか

この手が闇に染まってしまう前に…』


崩れてしまいそうな姿に
私の方が泣きたくなった。






汚れていると言うけれど…
貴方の指はとても美しい。




/ 279ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp