第46章 満天恋月 ー 織姫争奪戦 ー / 三成END
「……だから、会えたか明日になれば解ると言ったでしょう?」
肩口で説明を聞くと、舞は目をキラキラさせ。
尊敬したような眼差しを向けてきた。
「すごい……三成君はやっぱり頭いいんだね」
「そんな事ないですよ、でもきっと…織姫と彦星も傘をさして逢ったのではないでしょうか」
「ふふっ、きっとそうだね」
「私達もそうですね、舞様」
「うん、そうだね」
顔を見合わせ、笑い合う。
そして、唇を重ね合う。
次第に、身体が絡み合い、共に褥へと沈んでいき……
朝日が差し込む部屋で。
また色濃く甘い空気の訪れに、身体が熱く疼いて心が蕩けていく。
「可愛らしい、私の御姫様。私は貴女に捕まってしまいました、くらくらするくらい愛しくて困っています。でも貴女に困らされるのは嬉しいので……これからもたくさん困らせてくださいね、約束ですよ?愛しています、舞」
吐息を絡めれば、溶けていく。
身体も、心も、とろとろに……
そして、想いを言葉で伝えていく。
『今日も大好きですよ』と。
戦乱の世で……
めぐり逢えた、愛しくて嬉しい一つの奇跡。
織姫と彦星もきっとこうして、出逢って惹かれあって、想いを交わして……
雨の日は傘をさして、逢瀬を楽しんでいるはずだ。
想いを絡めて、生きていきましょう。
ずっとずっと寄り添って───…………
そして紡ぐは、恋物語。
七夕に結ばれた、織姫と彦星の、雨の中の逢瀬のお話。
満天恋月 ー 織姫争奪戦 ー
《三成END》 終