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【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第19章 Border Love / 信長ルート




「貴様に、俺か政宗か、選ばせてやる。 好きなほうを選ぶがよい」
「え……っ」
「俺は貴様の意志に従う……但し」


信長は不敵に微笑んだ。


「貴様が俺を選んだら、覚悟しとけ。 一回でも他の男に身体を許した事を。 それを貴様に解らせてやる」





















最後に言った言葉は、半分脅しだった。
舞は攻められる物言いをされるのが、好きなのを知っているから。

全て計算ずくだった、舞が自分自身を選ぶように。



「俺を選べば、政宗に抱かれた事を、どう言う意味で責められるか……解っているのか」
「……解っています、でも」


舞は、信長の手を取った。
細い指を、信長の指に絡めながら言う。


「私は、貴方の身体を温める約束ですから」
「舞……」
「だから……命令でも何でも、関係ないんですよ」




(…………っ)




堪らなくなり、信長は絡めている指をそのまま引いた。
舞は、ぽすっといい音がして、信長の胸の中に納まる。


「信長、様……っ」
「貴様は……っ、一体、なんなのだ……っ」


きつくきつく舞を抱き締める。
この小さな温もりが、何故こんなにも愛しいのか。


「簡単に身体を許すかと思えば、頑固で芯が強くて、泣き虫のくせに、たわいない事で微笑んで」
「信長様……」
「俺は、貴様と居ると、狂う。 何もかも、自分の立場すら忘れ……ただの男になる、なってしまう」


そんな自分が腹立たしいのに……
舞に焦がれ、全てが欲しいなんて。



「愚かなのは……俺だ」



ぽつりと、寂しげに呟いた信長に。
堪らなくなったのは、舞のほうだった。


ぎゅっと抱き締め返し、必死に思いを伝えた。



「信長様は愚かなんかじゃ、ありません」
「舞……」
「私、信長様に沢山救われてきました。 貴方はいつでも優しかった。 夜伽と命令しても、私を抱く腕はとっても優しかったですよ? 私が傷つかないように」



舞は信長の瞳を見て、微かに微笑んだ。





「私……信長様を愛しています」




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