• テキストサイズ

【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第16章 ゆりかご揺れる夜には / 豊臣秀吉





(熱を吸わせるんだから……密着してたほうがいいんだよな)


舞の腕も、自分の背中に回す。
胸板で舞の頭を支え、抱え込むように腕を回し、なるべく広範囲がくっつくような体制を取った。



「……秀吉さん、行かないで……」



舞はまだうわ言で名前を呼ぶ。
頭のてっぺんに口付けを落とし、耳元で囁いた。



「大丈夫、俺はここに居る」



こうして、長い長い夜が幕を開けた。

























「はぁ……秀、吉、さん……」
「……舞」
「……行かないで……」
「大丈夫、俺はここに居る」


何度目か解らない会話を交わす。

一刻、二刻と時は過ぎ……

舞を抱き締めたまま、また何度目か解らない口付けを、舞の唇に落とした。




舞の身体は、今でも狂うように熱を帯びていて。
汗を滝のようにかいていた。


「……んっ」


秀吉は身体を起こし、傍らに置いてある水差しから、口に水を含んだ。

そして、指で舞の口を割り、そのまま口移しで水を流し込む。


こんなに汗をかいていては、脱水症状を起こしてしまう。

そう思い、小まめに飲ませ始めた。
幸いな事に、口移しで飲ませれば、舞は無意識に水を飲んだ。


ごくり……


舞の喉が鳴ったのを確認し、またついばむように唇に口付けを落とす。



「秀吉、さん……っ」



舞は、何度も何度も切れる事なく、名前を呼び続けている。
高熱で、悪夢でも見ているのか……




(だったら、安心させるほうがいいのか……?)




秀吉は、おもむろに首筋に唇を寄せた。
いつも抱くように、舌を使って首筋を愛撫していく。


「ん……っ」


舞の口から、甘い息が漏れた。
それを聞き、今度は耳に唇を這わせる。

耳は、舞が敏感で悦ぶ部分だ。
耳たぶを舐め、甘噛みし、優しく言葉を囁いた。



/ 523ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp