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【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第16章 ゆりかご揺れる夜には / 豊臣秀吉




「ほら、口開けろ。 そんなに嫌なら飲ませてやる」
「え……っ?」


少し舞の口が開いたのを見計らって、粉薬を口の中に流し入れる。

間髪入れずに、自分の口に水を含み、そのまま舞に口付けた。


「ん、んん……っ」


水を舞の口の中に流し込む。
やがて、こくり……と音を立て、舞が薬を飲み込んだ。

舞は赤い顔を、さらに真っ赤にさせ……
秀吉の胸元をとんとん叩いた。


「何するの……っ」
「飲めただろう?」
「そう、だけど……っ」


舞はまだ何か言いたげのようだったが、口をつぐんで大人しくなった。

それを見て、秀吉は頭を撫でる。



「ほら、背中の汗を拭いてやるから、着物脱げ」
「それもいいって言ってるのに……っ」
「だーめーだ。 汗かいたままだと余計具合悪くなるぞ」
「前は私が拭くから」
「解ってるよ」



朝起きてからと、夜寝る前。
いつも一通り身体を拭いてやる。

最初、身体の隅々まで拭いてやったら、舞に怒られたため。

今は手の届かない背中だけだ。
まぁ、そのほうが自分も変な気起こさなくて済むのだけど。


舞が背中を向けて腰紐を解いたので、肩から着物を滑り落とした。

真っ白で華奢な背中は、玉の汗をかいている。
布を湯で絞り、優しく拭いていった。


「秀吉さん、ごめんね」
「俺は『あ』から始まる言葉が好きだ」
「うん、ありがとう……」


首に始まり、肩、肩甲骨を滑り、腰まで。
綺麗に拭いてやり、一回湯で布を絞り直して、舞に手渡す。

舞は無言で身体の前を拭いている。
思わず、そっと背中を撫でると、身体がびくっと跳ねた。


「秀吉さん……っ」
「ごめん、ごめん」


吸い付くような肌の感触。
キメ細やかで、絹みたいな……

何度抱いても、舞は綺麗なままだ。


「…………っ」


身体の渇きを堪えきれず、秀吉は舞の背中に口付けた。

背中の骨に沿って、舌を這わせていく。


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