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【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第11章 純情アンチテーゼ / 伊達政宗





「舞……」



政宗は、なるべく優しく舞の耳元で囁いた。

なるべく顔をちゃんと見て想いを伝えたい。
舞が少し顔を上げたので、片手で舞の頬に触れる。

そして上を向かせると、舞は顔が真っ赤で。
目が潤んで、泣きそうな顔をしていた。



「あ……っ」


そのまぶたに口付けると、舞が焦がれたような声を上げる。

その声に余裕が無くなりかけたが、ぐっと堪えて政宗は言った。














「好きだ」











舞の目が大きく見開かれる。
一言で届いたようだが、政宗ははもう一度、ゆっくり言葉を紡いだ。









「お前のこと、好きだ」















次の瞬間、舞の瞳から涙が零れた。


(あ……)


思うより、身体のほうが早く動いていた。
頬に伝うより前に、唇でそれを受け止める。

指で拭うとか、もっとやり方があった筈なのに。

なぜか、もっともっと舞に口付けたかった。




「ま、政宗……っ」



額に、まぶたに、頬に、何度も口付けを落とす。
唇と舌が熱を持ったみたいに、舞を求めて止まらない。


「嫌なら、拒め」
「政宗、私……っ」
「うん」


すると、舞が意を決したように顔を近づけてきた。

唇と唇が、かすめる程度に触れ合う。

びっくりして、思わず止まると……

舞がまっすぐ瞳を見ながら、消え入りそうな声で言った。











「政宗が、好き」











目を見開く。
舞は、これでもかと言うほど可愛くて。

そう思った瞬間、居ても立ってもいられなくて。



「まさむ……んんっ」



なんの迷いもなく、唇を塞いでいた。
逃げる舌を絡めとって、呼吸を奪うように深く深く。
もう、俺以外考えられなくなるように。





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