騎士のkissは雪より優しく【うたの☆プリンスさまっ♪ 】
第1章 静炎ブレイブハート
『今日はなんと!流星群が見られるんですよ!』
「へぇー…。」
朝のニュース番組を見ながら、温かいスープを飲む。
『大切な人と見るのはまたロマンチックでいいですよね!』
「大切な人…か…。」
そこで真っ先に思い浮かぶのは、大好きな彼氏の聖川真斗…真斗だ。
「一緒に見れるかな…。」
誘ってみようかとケータイを取り出すと、丁度それが震えた。
「あれ、電話だ…。誰だろ?」
画面には“聖川真斗”の文字が表示されている。
「もしもし、真斗…?」
「あぁ奏、突然電話して済まない…。
今、大丈夫か?」
「うん!大丈夫だけど…」
流星群のことならいいな…なんて少しだけ期待の気持ちを込めて
「どうしたの?」
と尋ねてみた。
「実はその、今夜は流星群が見られるそうでな…。
良かったら見に行かないか?」
期待どおりの言葉に、自然と口元がつり上がってしまう。
「うん、行きたい…!
あのね、わたしも丁度誘おうと思ったの!」
わたしは満べんの笑みを浮かべて答えた。
「本当か!?
それでは、夕方にお前の家に迎えに行く。」
きっと、電話越しの真斗も笑顔でそう言ってくれているだろう。
「分かった!準備して待ってるね!」
「あぁ。また後でな。」
電話が切れたあと、それをぎゅっと握りしめた。
数時間後のことを想像するだけでドキドキする。
「ふふっ!楽しみ!」
わたしは、早速準備を始めた。