騎士のkissは雪より優しく【うたの☆プリンスさまっ♪ 】
第4章 BLUE×PRISM HEART
俯くわたしに、
「お前の姿が見えてからは、体が勝手に動いていたのだ。
お前は大丈夫だったか…?」
「大丈夫…。だけど、寂しかった…。」
真斗はぎゅっとわたしを抱き締めた。
「まさか、こんな風に囲まれてしまうとは思わなかったな。」
真斗は帽子とマスクを外して言った。
「だが俺は、たとえ何があろうともお前を見つけ出す。
寂しい思いをさせて済まなかったな…。」
真斗の声もその体温も心地よくて、なんだか心が落ち着く。
「真斗、行こっか…。
もう寂しくないよ!」
「あぁ。」
今度は、離れてしまわないように腕を組んで歩き出した。
変装をしなくても、今度は誰も声をかけることは無かった。
それはきっと、声をかける隙もないくらいわたし達が楽しく過ごしていたから…。