第12章 おそ松さん《3:松野カラ松》
AM6:25
朝日の眩しさと、
ベットのスプリングが軋む音で目がさめる
まだ重たい瞼を開ければ
逆光に照らされた、青いパーカーの
むさ苦しい笑顔が目に入る
「グッモーニングハニー」
『うわ、最悪の目覚めなんだけど』
がっつりと顔を作り決め込むカラ松に
大きな溜息をつくと、
6:30に設定した目覚ましがなる
は叩き壊す勢いで目覚ましを叩くと
『朝の5分って大事!』
そう言いながら、カラ松に視線を向けると
先ほどまでの凛々しく上を向いた眉毛は
へにゃりと垂れ下がり
申し訳なさそうに下を向いている
『‥‥‥‥起こしてくれてありがと』
しょぼくれたカラ松の頭をグシャグシャと
撫でると、カラ松はふにゃりと嬉しそうな笑顔を
浮かべた。
はついつい甘やかしてしまう自分に
クスリと笑うとベットから身体を起こし
顔を洗う為に洗面所へと向かう。
歯を磨いてくると扉の影からカラ松が
ひょっこりと顔をだし
「目玉焼き焼き加減どうする?」
と、聞いてくる。
新妻のような可愛らしさに
歯ブラシ粉を吹き出しそうになるのを我慢しつつ
『片面プクプクでお願いします』
と、歯ブラシを咥えもごもごと言えば
はーい!なんて可愛い返事をし
パタパタとスリッパを鳴らしてキッチンへと戻る。
『‥‥いつもあーだったら可愛いのに』
朝のキメ顔を思い出し小さな溜息をつく。
リビングへと向かえば
キッチンでコーヒーを入れるカラ松の後ろ姿が
見え、我慢していたものが溢れ出す
『ちょっwwww
だめ、もう我慢できない』
寝ぼけ眼では気づかなかったが
青いパーカーにエプロン姿を付けた後ろ姿の
下はスパーコールのショートパンツで
惜しげもなく足を出している姿に
笑いが溢れる
「どうしたんだ!」
そう言って振り向くカラ松は
エプロンでショートパンツが隠れ
そんな姿に笑いが止まるどころか
息を吐くのも忘れてしまうほどに
の肋を傷つける