第22章 怪盗キッドと赤面の人魚(ブラッシュマーメイド)
──第三者side
博物館を出てから、瀬里奈は誰かに電話をかけていた。
「……あ、もしもし快斗?ほっぺ大丈夫?」
瞬間、相手が怒鳴ったのか、瀬里奈は携帯を耳から遠ざけた。
「もう、そんなに怒鳴らなくたって聞こえるって……。ちゃんとほっぺ冷やして寝なさいね?今日はさすがに手当て行けないから……。──ん?うん、平気……。あ、青子ちゃんによろしく言っておいて?おじ様に言うの忘れてたから……。ん、じゃあね」
そう言って瀬里奈は電話を切った。
コナンは瀬里奈に「電話、誰から?」と思わず聞いてしまった。
「ん?友達よ……。親と喧嘩してほっぺがヤバイらしいから、心配して電話したの……。どうかした?」
瀬里奈はきょとんとした顔をした。
コナン達4人は集まって話をする。
『瀬里奈お姉さん、カレシでも出来たのかな?』
『だったら私達に友達なんて言わないでしょ?』
『気恥ずかしかったから、ってこともあるんじゃないか?』
『瀬里奈姉ちゃんにカレシなんて……』
『何でコナン君がショック受けてんだ?』
「……?何、どうしたの?」
瀬里奈は不思議そうにこちらを見た。
「「「「い、いや何でも……」」」」
声を揃えた4人に、瀬里奈は怪訝な顔をしていた。