• テキストサイズ

白い雪【名探偵コナン】

第20章 漆黒の特急──ミステリートレイン


──第三者side

世良が廊下をタタタと走る姿を、部屋の陰から安室が見る。そしておもむろに携帯を取り出し、誰かと連絡を取っていた。

また、少し離れた所では──

頬に火傷を負った赤井そっくりの男と、女優帽を被った女がすれ違った。女は赤井そっくりの男に何やら耳打ちをする。
男が去っていく女を食い入るように見つめていると、前から声がかかった。

「誰だ?お前……」

男は声のした方を振り向く。声の主は世良だ。

「誰だって聞いてんだよ!?」

激昂する世良に、男はフッと笑った。

「フッ……相変わらずだな……。真純……」
「しゅ……秀兄……」

動揺する世良。「でも何で?秀兄は死んだって……」と世良が言った途端、男は世良にスタンガンを当てて気絶させた。

「その答えが聞きたかった……」

それを見た車掌が慌てて来るが、男は「妹は貧血気味なので……」とあっさり流した。そして誰かにメールを打つ。

『障害は排除した
後は手筈通りに』

それを打ち込んだ後、男はニヤリ、と笑った。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

──瀬里奈side

小五郎さんとコナン君、そして今回の事件の容疑者である5人と車掌さんが廊下に集まった。
コナン君がいつも通りに小五郎さんに麻酔銃を打ち込み、眠りの小五郎が始まった。

「毛利先生がそのポーズを取られたということは……解けたんですね?この1等車のB室でチェーンロックがかけられた状態で室橋さんが射殺されたという……密室殺人の真相が……」

安室さんがいつの間にか私の後ろにいた。

「っ!?い、いつの間に……」
「ついさっきですよ」

私は思わず住友さんの右隣に移動した。



──第三者side

また、その頃7号車のB室では──

「ええっ!?哀君がいないじゃと?」
「うん!近くの車両のトイレも捜したんだけど……」

蘭がドアを閉めながら言った。と、蘭の携帯にメールが入る。

「え?メール?──あ……哀ちゃん!?」

確かに灰原のメルアドだ。内容は──

「『私は大丈夫だから心配しないで』か……」

園子が読み上げる。
子供達が「コナン君の所じゃないか」とか「自分達も行きたかった」とか話した。

「それならそうと断って行けってーの!」
「……」

/ 493ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp