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白い雪【名探偵コナン】

第13章 ブラックインパクト


パーティからしばらくした頃だった。

「……は?キール?……って誰?」

私は初めて聞いた名前にきょとんとして問い返した。
電話の相手は珍しくジンだ。

『アナウンサーの水無怜奈だ。知らねぇのか』
「知らない。私TVなんて滅多に見ないし。で?そのキールとやらと何するわけ?」

私が訊くと、ジンは薄く笑った。

『暗殺だ』
「ああ、暗殺……はい?」

私は驚きすぎて変な声が出る。

「私……ボスに言ったはずだけどな。暗殺は嫌って」
『見るだけだろうが』
「それでも嫌なものは嫌なの!私降りちゃダメなの?」
『構わねーが、嫌でも関わると思うぞ』

ジンが話し始めた作戦を聞いた後、私は無理やり電話を切った。あ、次に会った時に半殺しにされそう……。
そう思いつつも、次に組織が狙いそうな標的を絞り込む。

「この3人か……」

キールが今日インタビューする相手はこの3人。3人共、今度の衆議院選に初出馬する人物だ。

1人目は、帝都大学薬学部教授で、数々の新薬を研究・開発してきた常盤栄策。
2人目は、資産家の御曹司で人気俳優、なおかつ当選すれば二世議員となる千頭順司。
3人目は、元防衛庁官僚の父を持ち、自らも自衛隊の幹部だったという土門康輝。

「うーん……」

パッと見では土門康輝が一番怪しいが……

「……とにかく、実行日が来るまでは何も分からないな……」

私はそう呟いた。

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