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境界線。【安室透夢小説】

第11章 BEASTが手に入れたのは?



「..... くのえさん、ありがとうございます。でも、あなたのことばかり話していたら少し不公平ですよね。だから、僕もお話しします。まずは、貴方のどこを好きになったのか。......どこだと思います?」

「.........................か、顔とか?」

......それもあるけど。

「.....か、顔だけですか?」

もしかして、顔だけで好きになったと思われてるのか?!

「.....顔とか容姿も確かに理由の一つかもしれませんけど、、 くのえさんの真っ直ぐな瞳とか会うと明るく声をかけてくれるところ、無邪気な一面も時折すごく大人びた表情をするところ、料理が上手なところとか、笑顔が素敵なところ、挙げだしたらきりが無いです。....それに、今みたいに、一緒にいると「俺は俺でいいのか。」って幸せな気持ちにならせてくれるところも。」


もっともっと君に伝えたいことは山ほどある。

「.....いいんですよ。安室さんは安室さんで。でも、多分わたしは貴方が安室さんじゃなくても大好きだと思います。わたしは安室透さんが好きなんじゃなくて目の前にいる貴方が好きなんです。貴方が本当は誰とか関係ありませんから。....なんだか、照れちゃいますね。そんなにたくさん自分の好きなところ挙げてもらえると//...安室さん、わたしのこと好きになってくれて.....ありがとうございます。」


くのえさんはすごく綺麗だ。
心が歪んでしまったと言っていたが、歪んでいるだなんて微塵も思わない。
真っ直ぐで純粋で僕が口にしなくても僕の欲しい言葉を全てくれる。

彼女といると、、自分がとても汚い人間であると思いしらされる。
でも、少しくらい くのえさんの優しさに甘えてもいいよな。




くのえさんを抱き寄せた。
さっきよりもさらに距離が近づく。


「 くのえさん。僕からの二つ目な、お願いです。このまま、朝まで。」


「.....もちろんです。おやすみなさい。」








人の体温の心地よさにだんだん意識が遠のいていく。






第12章へつづく
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