第5章 アリスの罪状は?
「そうなんですか、この前それと同じ帽子を被っていた女性を見かけたので。」
「................どんな女性でした?」
「若い女性で、小学生くらいの男の子と歩いていて、ちょうど今の くのえさんとコナン君のような感じでしたかね?」
「どうです?私とその女の人どっちがこの帽子似合ってます?」
そう言って くのえさんは笑顔を浮かべた。
......何かを隠している、のか?
だが、一体何を?
彼女は俺が警察、公安の人間であることを知らない。
一体何を隠す必要があるんだ?
「....安室さん、どうしたの?」
コナン君が俺の顔を覗き込む。
きさらぎ しゅんすけという少年。白い帽子の女性。ちーくんという少年。コナン君が探していたもの。 くのえさんが隠したいこと。
少しずつだが繋がってきた。
......そうであって欲しくはないが。
「.... くのえさん!僕も、今日もう1日、泊まってもいいですか?」
「....??私は構いませんけど..どうしたんですか?突然?」
突然の一言に2人ともきょとんとした顔をしていた。