第2章 真実
「そうだ、でも一年の内の半分はミカは村へ帰れるぜ?」
俯いてた頭上から来た降ってきた新情報は私にとって嬉しいものだった。
「本当!?」
「本当だ、俺は嘘はつかないからな。
…にしてもミカは村から何にも教えられてないんだな。」
最後の一言が聞こえづらかったので聞き返そうとして声がでかかったその時。私たちの話していたリトスの部屋の扉がノックされた。
「坊っちゃま、ヒュストでございます。ご夕食のご用意ができましたのでダイニングにお越しくださいませ。」
リトスの執事のヒュストさんが扉越しに用件を伝えてきた。
まだ窓から差してくる太陽光はお昼時、いやそれよりも眩しい。
リトスが立ち上がり扉へ向かったので私もついていく。
人の形のように足が生えているけれど、尻尾は長いままなのでそれを踏まないよう、でも置いて行かれないように歩いた。